これを読んでる人には釈迦に説法かもしれませんが、、、RISC-Vとは?について、商談でお客様に紹介するときに使うような言葉で紹介したいと思います。
RISC-Vは、2010年にカリフォルニア大学バークレー校で生まれたオープンなISA(Instruction Set Architecture)のプロセッサです。2010年という時期は長いプロセッサの歴史においては極最近であり、その時点で、x86やarmといった主流のプロセッサは世の中に台頭しておりました。そこに対してオープンなISAという点と、過去のプロセッサ達の反省点を活かし、よりシンプルに使いやすくという形で規格化が進められたプロセッサになります。
特にオープンなISAである点が、爆発的に世界に受け入れられ(※1)、瞬く間に利用されるようになってきております。楽観的な見解かもしれませんが、Semico Research社の市場調査結果では、2025年までに、CAGR(年平均成長率)146.2%で成長を続け、2025年にはトータル62.4bilion(624億)のコアが消費されると予測しています。(こちら参照)
※1 大きい話だと、米中関係やNVIDIAによるArm買収意向等々の背景もありますが、OSSに代表される先進技術をオープンで利用していきたいというトレンドが技術者界隈にあると思います。
では、日本で広まってるの?という点ですが、マイコンとしてはルネサスエレクトロニクス社のRZ/Fiveシリーズ(こちら)にてAndes Technology社の AX45MPというコアが採用されておりますが、セット開発という点では日本企業がRISC-Vを採用するという事例はまだまだ少ないようです。一方、日本市場という意味では中国製のRISC-Vがすでに身近なところにも広がっております。例えば、100均ショップで発売されているイヤホン(これ自体は100円ではないですが)でもすでに使われております。
https://el.jibun.atmarkit.co.jp/thousandiy/2022/02/3_bluetooth.html
RISC-Vの仕様について知ろうとした場合、本家のサイトから仕様書をダウンロードすることが可能ですが、技術に精通していない人(マーケおっさん?)がこれをイチから読んでいくのは至難の業です。もう少し簡単に全体像を学ぶには、下記RISC-V原典がおススメです。私もこれで、目からウロコがバリバリ落ちました。
RISC-V原典についてはこちら
https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/18/269170/
ちなみに、中国語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語だと下記からPDFがダウンロードできます。文章の意味は分かりませんが、図や表はかなり参考になります。
http://riscbook.com/
そんな感じで、RISC-Vとは?ということで、はじめの一歩的なところを書かせてもらいました。ちなみに、RISC-VについてWikipediaでは下記のように書かれてます
https://ja.wikipedia.org/wiki/RISC-V
次回は、上記のRISC-V原典から学べるRISC-Vの技術的なメリットについて、書きたいと思います。
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